「えごま油ってよく聞くけど、実際どんな味なの?」
「体に良いって聞くけど、どうやって使えばいいの?」
そんな疑問を持っている方へ、今回は韓国のえごま油についてやさしく解説します!
韓国ではえごま油は昔から日常的に使われていて、健康オイルとしてだけでなく、料理の風味づけにも欠かせない存在です。
日本のえごま油とは風味や使い方にも違いがあり、初めて味わったときはその香ばしさに衝撃を受けました。
この記事では、
- 韓国のえごま油の味の特徴
- 日本のえごま油との違い
- 健康や美容にうれしい栄養効果
- 日本の食卓でも楽しめるおすすめの使い方
を、体験談をまじえながら分かりやすくお伝えします。
「韓国のえごま油って気になるけど、よく知らない…」そんな方でも、読み終わるころにはきっと使ってみたくなるはずです♪
そもそも「えごま」ってどんな植物?
韓国ではとても身近な存在ですが、日本では「えごま」と聞いてもピンとこない人が多いかもしれません。
えごまは、シソ科の植物です。
見た目もシソの葉に似ていますが、香りや味わいには独特の個性があります。

もともと朝鮮半島では、えごまが自生していたため、自然と生活の中に取り入れられるようになったと言われています。
そのため、韓国料理ではえごまの葉・種・油、すべてが欠かせない存在になりました。
たとえば、焼肉を食べるときにサンチュと一緒に「えごまの葉(깻잎/ケンニプ)」を巻いて食べたことがある方もいるかもしれませんね。
えごまの葉は、さっぱりとした風味とほのかな苦味が特徴で、脂っこい肉との相性が抜群です。
また、えごまの種を粉末にした「えごまパウダー(들깨가루/トゥルケカル)」は、スープやナムルに加えて香ばしさとコクをプラスする万能アイテム。

そして、えごまの種から搾った油が「えごま油(들기름/トゥルギルム)」。
日本では最近になって健康食材として注目されるようになりましたが、韓国では昔から「香りづけ」「栄養補給」「保存性」を重視して、日常的に料理に使われてきました。

葉、粉、油——
それぞれに違った魅力を持つえごまは、まさに韓国の食卓に欠かせない存在なのです。
韓国と日本のえごま油、味も使い方もこんなに違う!
えごま油は、日本でも近年「健康に良いオイル」として注目を集めています。
ですが、実は韓国と日本では、えごま油の風味も使われ方もまったく違うことをご存知でしょうか?
ここでは、韓国と日本、それぞれのえごま油の特徴を比べながら見ていきましょう!
日本のえごま油は無味無臭でサラサラ
日本のえごま油は、健康志向の高まりとともに広まりました。
製法は主に「低温圧搾」と呼ばれる方法。
これは種子に熱を加えず、じっくりと搾る製法で、香りやクセがほとんどない、さらりとしたオイルに仕上がります。
無味無臭に近いため、サラダにかけたり、スムージーに混ぜたり、料理の味を邪魔しない「栄養補助」として使われるのが主流です。
美容や健康を意識して「一日にスプーン一杯飲む」という使い方もよく紹介されていますね。
韓国のえごま油は香ばしさ命!
一方、韓国のえごま油はまったく違います!
韓国では、えごまの種を焙煎してから搾るのが伝統的な製法です。
この「焙煎」によって、えごま特有の香ばしさとコクが生まれます。
私が初めて韓国のえごま油を味わったときの率直な感想は、「ほうじ茶みたい!」。
日本のえごま油とはまったく別物の、香ばしく深い風味に驚きました。(もちろんメーカーによって個性はありますが、私が最初に出会った韓国のえごま油は、まさにほうじ茶そのものでした……!)
韓国のえごま油は、サラダにかけるというよりも、料理に香りづけしたり、炒め物にコクを加えたりと、「料理の美味しさを引き立てるためのオイル」として日常的に使われています。
なぜ日本では無味無臭が主流になった?
では、なぜ日本では無味無臭タイプのえごま油が主流になったのでしょうか?
これには、いくつか理由があります。
- 日本人はもともと「油にクセがないこと」を好む食文化がある
- えごま油が主に「美容・健康効果(オメガ3脂肪酸)」を目的に普及したため、成分重視で開発された
つまり、日本ではえごま油は、料理の香りづけというよりも、健康補助食品としての立ち位置で広まったのです。
一方、韓国では古くから「料理を香り高く、美味しく仕上げるための調味料」として親しまれてきたため、香りを楽しむ文化が根付いているんですね。
えごま油が美容と健康にうれしい理由
えごま油がここまで注目されている理由は、何といってもその豊富な栄養成分。
なかでも「オメガ3脂肪酸」の一種であるα-リノレン酸(アルファリノレン酸)が豊富に含まれていることが、最大の魅力です。
ここでは、えごま油に含まれるオメガ3脂肪酸が、私たちの体にもたらすうれしい効果について詳しくご紹介します。
オメガ3が豊富!
えごま油には、必須脂肪酸のひとつであるオメガ3脂肪酸(α-リノレン酸)がたっぷり含まれています。
オメガ3脂肪酸は、体内でつくることができないため、食事から摂取する必要がある重要な栄養素です。
オメガ3脂肪酸には、こんなうれしい効果が期待されています。
✅ 血液をサラサラにして、動脈硬化や心疾患のリスクを低減
✅ 肌のターンオーバーを促進し、美肌効果が期待できる
✅ 脳の働きをサポートし、集中力や記憶力アップに役立つ
✅ 炎症を抑え、アレルギー症状や慢性疾患の予防に効果的
まさに「体の中から健康と美容をサポートしてくれる」存在なんです。
オメガ3はどれくらい摂るのが理想?
では、オメガ3脂肪酸は一日にどれくらい摂ればいいのでしょうか。
日本人の食事摂取基準(厚生労働省)によると、成人の場合、1日1.6〜2.4g程度摂取するのが推奨されています。
これをえごま油で換算すると、ティースプーン1杯(約5g)で十分カバーできる量です!
つまり、毎日少し意識して摂るだけで、体にしっかりとメリットをもたらしてくれるのです。
(※ただし摂りすぎはカロリーオーバーや胃腸への負担になるので、適量を守りましょう。)
日本と韓国、どちらのえごま油が健康にいい?
ここまで読むと、「じゃあ日本のえごま油と韓国のえごま油、どちらがより体にいいの?」と気になりますよね。
実は、オメガ3脂肪酸の含有量自体には、日本のえごま油も韓国のえごま油も大きな違いはありません。
低温圧搾タイプ(日本主流)も焙煎タイプ(韓国主流)も、もともとの原料は「えごまの種」なので、栄養成分的にはほぼ同じです。
また、気になるカロリーについても、日本・韓国ともに大さじ1杯あたり約120〜130kcal前後と、ほぼ差はありません
違うのは「風味」と「使い方」。
- 栄養補助としてさらっと取り入れたいなら、クセのない日本のえごま油
- 香りを楽しみながら料理に使いたいなら、香ばしい韓国のえごま油
こんなふうに、目的や好みに合わせて選ぶのがおすすめです。
韓国での使い方と食文化
栄養満点なえごま油ですが、韓国では「健康のため」だけではなく、日常の料理に欠かせない調味料として愛されてきました。
ここでは、韓国でどんなふうにえごま油が使われているのか、暮らしの中に根づいた使い方をご紹介していきます。
香ばしい風味を生かした、韓国ならではの活用法をぜひチェックしてみてくださいね!
ナムルやキンパに欠かせない香りづけ
えごま油が最もよく使われるのは、やっぱり「香りづけ」。
例えば、定番のナムル(나물)。
ほうれん草やもやしをさっと茹でたあと、ごま油ではなくえごま油で和えることで、より香ばしく、奥深い味わいに仕上がります。
また、韓国風の海苔巻き「キンパ(김밥)」でも、最後に海苔の表面にえごま油をぬるのが王道のスタイル。
つやつやと光沢が出て、香ばしさもぐっとアップするんです。
この「仕上げの香りづけ」としてのえごま油は、韓国料理ならではの楽しみ方だといえます。
炒め物やスープにも!万能な使い方
えごま油は、炒め物にもよく使われます。
野菜炒めや豚肉炒めに使うと、普通のごま油とはひと味違う、独特のコクがプラスされます。
また、汁物にもえごま油を活用!
たとえば、
- えごまパウダーを加えたスープ(들깨국/トゥルケクク)
- えごま油を少し垂らして風味をプラスしたテンジャンチゲ(韓国味噌チゲ)
など、油を単なる調味料ではなく、「香りの調味料」として自在に使うのが韓国スタイル。
ほんの少し加えるだけで、スープ全体にふわっと香ばしさが広がり、驚くほど味が豊かになります。
日本でも楽しめる!おすすめ活用法
えごま油といえば、韓国料理だけに使うもの……というイメージがあるかもしれませんが、実は日本の家庭料理にもとってもなじみやすいんです。
ここでは、韓国のえごま油を気軽に楽しむためのアイデアをいくつかご紹介します。
韓国の香ばしいえごま油を手に入れたら、ぜひ普段の食卓にも取り入れてみてください。
※この記事で紹介する活用法は、韓国産のしっかり香ばしいえごま油を使うことが前提です!日本で主流の無味無臭タイプでは、ここでご紹介する風味は再現できないのでご注意を!
ごま油との使い分けを楽しむ
えごま油とごま油、風味の違いを活かして使い分けると、料理のバリエーションがぐっと広がります。
シーン | 使う油 | ポイント |
---|---|---|
ガツンと香ばしさを出したいとき | ごま油 | パンチのある香りで炒め物に最適 |
優しく香らせたいとき | えごま油 | ふわっと香ばしい、まろやかな風味 |
たとえば:
- もやしナムルをえごま油で和えると、香ばしさとナチュラルなコクがプラスされます。
- 野菜炒めはごま油でガツンと香りづけ!
サラダや納豆にも!簡単アレンジ
もっと気軽に取り入れたいときは、えごま油をちょい足しするだけでも香ばしさを楽しめます。
えごま油のちょい足し例:
- スープに最後にひとまわしして風味を引き立てる
- サラダにひとかけ
- 納豆に少量加えてコクをプラス
さらに、えごま油を使った手作りドレッシングもおすすめです。
- マヨネーズ … 大さじ2
- お酢 … 大さじ2
- 醤油 … 小さじ1
- 韓国産えごま油 … 大さじ1
すべて混ぜるだけで、香ばしさと酸味のバランスが絶妙なドレッシングに。
水菜やベビーリーフにかけると、シンプルなのにリッチな風味が楽しめます。
まとめ|香りと健康、どちらも楽しめる韓国のえごま油
韓国のえごま油は、香ばしい香りと深い味わいをもつ、料理の「仕上げ」に欠かせない存在です。
日本のえごま油とは風味がまったく異なり、韓国料理に欠かせない個性を持っています。
ドレッシングにしたり、納豆やスープにひとたらししたり。
少しの工夫で、食卓がぐっと豊かになるのを感じられるはずです。
オメガ3脂肪酸もたっぷり含まれているので、美容や健康にもうれしい効果が期待できるのも魅力。
ぜひ一度、本場の韓国産えごま油を手に取って、「香りも、味わいも、体にもやさしい」食体験を楽しんでみてくださいね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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